労働者供給による不法行為の成否
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職業安定法44条の趣旨に鑑みれば、同条に違反する行為は、民法709条の違法性を帯びる行為というべきである。
被告らの対応には相当でない部分があったと言わざるを得ない。
もっとも、
本件労働局通知を受けて以降、被告らは、直ちに本件作業所における原告の就労状態を確認し、原告の配席や原告に対する業務指示の方法、対価の定め方等、請負の形式に沿わない部分を改め、違法状態を是正しようと努めていることが認められる。
かえって、
原告は、本件作業所で稼働して10日ほどで労働局に偽装請負の申告をする一方で、自ら積極的に被告の課長に業務上の質問を行い、業務指示を仰ぐなど、原告の方から積極的に業務上の指示関係が形成されるような言動を行い、自ら進んで労働者派遣形態での業務従事の外形の作出に関わっていたほか、
本件労働局通知や大阪労働局の訪問調査の内容に関して誓約書に違反する方法も用いて証拠を収集するなどし、違法状態を是正し健全な労働関係を形成する方向で働きかけを行うというより、違法な事実を作出し探索せんとするような態度に出ていたものと認められる。
原告が被告らの対応に不信感や不快感を覚えたとしても、金銭賠償をもって補てんしなければならない精神的苦痛があるとまでは認められない。
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