2023年1月13日金曜日

日本オラクル事件・東京地判R3.11.12・労経速2478-18

試用期間留保解約権の行使 行使は期間中 解雇効力発生日は期間後

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平成31年2月1日に締結された本件雇用契約において,3か月間の試用期間が定められていた

上司Cは,原告に対し,上記試用期間中である同年4月22日,原告を本採用しない旨を通知した

同月24日,Bも,人事部の立場から,原告に対し,試用期間を延長せず,同年5月末日を最終勤務日とする旨を告げた

以上をもって,被告は,原告に対し,試用期間内に,本件雇用契約により留保された解約権を行使する旨の意思表示を確定的にしたものと認められる

被告は,本件解雇をした際に,原告に対する解雇の効力発生日を,試用期間満了後である令和元年5月末日とし,その後,さらに1か月後である同年6月末日に変更したものである

が,

留保された解約権を行使する旨の意思表示が,試用期間内に確定的にされた場合には,労働者の地位を不当に不安定にするものでない限り,解雇の効力発生日が試用期間満了日よりも後にされたとしても,なお上記留保された解約権の行使としての解雇と扱われることになるものと解される

本件において,当初の解雇の効力発生日が同年5月末日とされたのは,上記本件解雇の意思表示の時期を前提に,解雇予告期間(労働基準法20条参照)を踏まえたものであることがうかがわれ,

その後,同年6月末日とされたのは,原告に就職活動をする時間的猶予を与えて,円満に事態を収める目的であったことがうかがわれるものであり,

いずれの効力発生日も,試用期間満了日から2か月以内であったことをも踏まえれば,原告の地位を不当に不安定にするものではあったとはいえない。

したがって,本件解雇は,本件雇用契約により留保された解約権の行使として,その有効性が検討されることとなる。

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結論として解雇有効

ユーグロップ事件・大阪地決H26.3.27同旨

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