2023年1月24日火曜日

Man to Man Amino事件・岐阜地判R4.8.30・ジャーナル130-24

高次脳機能障害及び強迫性障害を有する原告

債務不履行(障害についての合理的配慮義務違反)に基づく損害賠償請求 棄却

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障害者雇用促進法が、「障害者である労働者は,職業に従事する者としての自覚を持ち、自ら進んで、その能力の開発及び向上を図り、有為な職業人として自立するように努めなければならない。」(同法4条)、「すべて事業者は、障害者の雇用に関し、社会連帯の理念に基づき、障害者である労働者が有為な職業人として自立しようとする努力に対して協力する責務を有するものであって、その有する能力を正当に評価し、適当な雇用の場を与えるとともに適正な雇用管理を行うことによりその雇用の安定を図るように努めなければならない。」(同法5条)と規定していることに照らせば、原告の雇用主である被告が障害者である原告に対して自立した業務遂行ができるように相応の支援、指導を行うことは、許容されているというべきであり、このような支援、指導があった場合は、原告は、業務遂行能力の向上に努力すべき立場にあるというべきである。よって、被告が、原告の業務遂行能力の拡大に資すると考えて提案(支援、指導)した場合については、その提案(支援、指導)が、配慮が求められている事項と抵触する場合であっても、形式的に配慮が求められている事項と抵触することのみをもって配慮義務に違反すると判断することは相当ではなく、その提案の目的、提案内容が原告に与える影響などを総合考慮して、配慮義務に違反するか否かを判断するのが相当である。

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